そもそも有痛性分裂膝蓋骨とは?
膝のお皿はジャンプして着地した時に衝撃を吸収する役割があります。
膝のお皿が生まれつき2つ以上に分かれている人がいます。
しかし、膝のお皿が分かれていても痛みがない人もいます。膝のお皿がなぜ分かれているのかは原因不明ですが、痛みが出ている状態の事を有痛性分裂膝蓋骨といいます。
小学校高学年~中学生位に多く出るといわれ、膝のお皿の外側の上の方がズキズキと痛みます。
一般的な病院では、湿布を出されるだけの事も多く、有痛性分裂膝蓋骨をちゃんと治療してもらえる病院や治療院が少ないようです。
改善には骨を引っ張っている筋肉などを正しく緩めて、その炎症が起きてる部分を正しく緩和させる事も大事ですが、全体的なバランスが悪ければ局所に負担がかかる状態には変わりがなく再発しやすくなる可能性もあります。
- 瞬間的なダッシュや反復動作、ジャンプが多い競技に多いといわれています。
- サッカー
- バスケットボール
- 短距離ランナー
- 野球
- バレーボール
などのスポーツをされている方に多く発症すると言われています。
また、有痛性分裂膝蓋骨の痛みの原因になる筋肉は主大腿四頭筋と呼ばれる筋肉で、
- 大腿直筋(だいたいちょっきん
- 外側広筋(がいそくこうきん)
- 内側広筋(ないそくこうきん)
- 中間広筋(ちゅうかんこうきん)
の4つ筋肉で構成されています。
4つの筋肉のどれかが正常に伸びたり縮んだりできない状態になって結果的に膝のお皿を引っ張るので痛みが出ている可能性があります。このうち、中間広筋はマッサージなどでは直接触れない筋肉のため、マッサージ以外での調整が必要です。
有痛性分裂膝蓋骨を早く改善させるには?
出来るだけ早く症状を改善させるには身体自体の回復力の高い良い状態をどのくらい維持できるかがポイントになります。回復力の高い状態の基準としては膝自体ではなく、
- 背骨
- 骨盤
の可動性の状態が指標となります。
そのため、身体の状態によりますが、できる限り短期間で集中して施術を受けて頂きたいと思います。もちろん、回復力が高い方で症状がそれほど重くない方の場合は、そのようなことをしなくても早期回復して行きます。
症状改善の過程
症状が軽度な場合は、1回の施術でも膝の曲げ伸ばしが可能になり、軽くジャンプする事が可能となります。症状が重い場合は、施術で改善した後の生活習慣による負担のかかり具合で膝の痛みが少し戻りやすいため、施術だけでなく、身体の使い方なども指導させて頂く事で1回目よりも改善し、段階的に痛みがなくなっていきます。
必要な通院間隔は、始めは週に1〜3回程度、軽ければ週1回程度の施術を受けて頂き、回復力の指標となる背骨と骨盤の可動性を確認しながら、痛みがない期間が増えていく度に通院間隔を空けていきます。最終的には、分裂膝蓋骨の改善だけではなく、体に負担をかけにくい丈夫な膝や体に整えていくことが目標です。
一般的な対処療法
- 患部の安静
- 超音波療法
- アイシング
- ストレッチ
- サポーター
- スクワット
などが一般的な対処方法です。
また、マッサージなどに行かれる方いると思いますが、その場で一時的に症状が緩和しても、すぐに症状が戻ってしまい、いつまでも症状の再発繰り返してしまう場合も少なくありません。
では、なぜ?マッサージで硬くなった筋肉をほぐしても症状が戻ってしまうのでしょうか?
- ”有痛性分裂膝蓋骨の原因が正しく見つけられていない
- 2次的な原因で膝が痛いのであって、膝付近に根本的な原因がない
- 膝の筋肉の硬さを作っている身体のバランスの悪さが整っていない
事が多いようです。
このように、様々な疲労要因が毎日身体に負担をかけて身体を歪ませてバランスを崩す原因となっています。
心身ともに元気な状態であれば本来「寝れば症状は自然と良くなっていく」のが当たり前ですが、心身に負担がかかり続けて身体のバランスが崩れ過ぎた状態では「寝ても身体のバランスが回復しない状態」になってしまいどんどん回復力の低い身体になって、バランスを保つ限界が近づくと危険信号として身体は症状を起こします。
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