インピンジメント症候群について

そもそもインピンジメント症候群とは?

肩峰と上腕骨がインピンジメント「衝突」を繰り返すことで腱板断裂の危険が高まります。つまり肩のインピンジメント症候群は肩腱板断裂の前段階の病気です。

インピンジメント症候群とは、肩を外側からあげる動作(外転)をすると痛み、肩が思うように上がらない症状です。また、腕を降ろす際にも痛みが出る場合もあります。

症状が慢性化すると

  • 筋肉が硬くなる
  • 夜間痛が出る
  • 筋力が低下する

などの症状が起こることも少なくありません。

インピンジメント症候群は、痛みが一時的に緩和しても、身体の使い方が間違っていたり、体全体のバランスが整っていないと症状が再び悪化を繰り返しやすい症状でもあります。
さらに、悪化すると、骨棘(軟骨が棘のように骨化してしまう)により、症状が悪化する可能性もあります。

専門的に言えば、腕を天井方向に上げていく途中で、肩の腱板や肩峰下滑液包が上腕骨と肩甲骨の肩峰に挟まれて痛みや引っかかりを感じ、何度もその状態を繰り返すことにより肩の動きも悪くなり、痛みも増していきます。

症状が初期段階であれば、肩を安静に保っていれば負担が軽減するので一時的に症状は改善します。
ですが、スポーツなどの動作の繰り返しや、日常生活で肩を使う事で再発し、慢性化していきます。
インピンジメント症候群は症状が長期化すると肩の動きが硬くなってしまったり(拘縮)、力が入りにくい(筋力低下)などの症状も併発し、寝ている間に痛みで起きてしまうなどの夜間痛で日常生活に支障が出てしまう可能性もあります。猫背などの不良姿勢によっても肩甲骨の動きに影響を与えてインピンジメントを引き起こすほか、野球や水泳など腕をよく使うスポーツ選手にも発症します。

一般的なインピンジメント症候群の検査方法

  • レントゲン
  • MRI
  • 脊髄造影

X線(レントゲン)検査・・骨棘の有無

MRI検査・・肩峰下滑液包の炎症や腱板の損傷の有無

造影検査・・損傷範囲を確認して肩腱板断裂などの他の病気と区別します。

一般的なインピンジメント症候群の改善方法

肩のインピンジメント症候群の病院での治療は、基本的に保存的療法です。

保存的療法で改善が見込めない場合は、関節鏡視下肩峰下除圧術などの手術を検討します。

〜安静〜

原因とされるスポーツや仕事を控え、肩関節の安静につとめる。日常生活では疼痛が生じる動作を控えることが大切。

〜薬物療法〜

湿布薬、痛みを抑えるため消炎鎮痛剤を内服する。

〜注射療法〜

痛みが強い場合は、鎮痛目的でヒアルロン酸や副腎皮質ステロイドを局所注射する。

〜物理療法〜

マッサージ、電気治療、肩甲骨周囲の筋力トレーニングで肩甲骨の安定性を増したうえで、肩腱板を鍛えるインナーマッスルトレーニングを行う。

などの処置が一般的です。

もちろん、これらの処置で痛みが一時的に緩和する場合もありますが、症状だけでなく根本的な原因から改善しないことには再発してしまう可能性があります。

一般的整骨院や整体院でのインピンジメント症候群の改善方法

  • 電気治療
  • マッサージ
  • 骨盤矯正
  • 背骨矯正

などが一般的です。

また、リラクゼーションマッサージに行かれる方も多いと思いますが、その場で一時的に症状が緩和しても、すぐに症状が戻ってしまい、いつまでも症状の再発繰り返してしまう場合も少なくありません。で

は、なぜ?マッサージで硬くなった筋肉をほぐしても症状が戻ってしまうのでしょうか?

  • ”インピンジメント症候群の根本的な原因が正しく見つけられていない
  • 2次的な原因で肩に症状が出ているだけであって、肩が根本的な原因でない
  • 肩の痛みなどの症状を一時的に緩和しても身体のバランスが整っていないので再発しやすい

事が多いようです。

このように、様々な疲労要因が毎日身体に負担をかけて身体を歪ませてバランスを崩す原因となっています。

心身ともに元気な状態であれば本来「寝れば症状は自然と良くなっていく」のが当たり前ですが、心身に負担がかかり続けて身体のバランスが崩れ過ぎた状態では「寝ても身体のバランスが回復しない状態」になってしまいどんどん回復力の低い身体になって、バランスを保つ限界が近づくと危険信号として身体は症状を起こします。

仙台の整体こころや